薬学生の調剤薬局アルバイトを支援するためのインタビュー企画「薬学生×調剤薬局アルバイト」シリーズ。第一弾は、小金井市にあるアトム薬局にてアルバイトをされている、東京都内の薬学部６年生Sさん（女性）にインタビューしてきました。

――薬局でのアルバイト歴、シフトについて教えて下さい。
　2020年10月にアルバイトを始めました。私が5年生の時で、実務実習終了直後です。当時6年生だったアルバイトの方が2020年9月まで働いていましたが、国家試験勉強のためにアルバイトを終了されたので、入れ替わりで働かせていただくことになりました。
　シフトは週１日で、基本的には日曜日の9時〜14時まで、というものです。

――調剤薬局アルバイトを始めたきっかけを教えて下さい。
　もともと実務実習をアトム薬局で受けておりました。その時に、実務実習終了後であればアルバイトができることを知り、まず興味を持ちました。
　加えて、薬局実習が新型コロナウイルスの影響で３週間という短い期間になってしまったことが大きかったです。もう少し調剤薬局の業務について勉強しておきたいと感じ、実習終了時に、「病院実習が終わったらアルバイトとして働かせてください」と伝えておきました。
　薬局実習後の病院実習が2020年8月に終了し、ちょうどそのタイミングで前任のアルバイトの方がやめるということで声をかけていただきました。



――周りの友人で、調剤薬局でアルバイトをしている方はいますか？
　いません。ゼロです。友人から、羨ましいと言われたことがあります。

――その理由はなぜだと思いますか？
　調剤薬局でアルバイトができる、というイメージがないのだと思います。
　特に実習前の学生からしたら、薬の商品名を知らないとできないと思っており、敷居が高く感じていると思います。募集している薬局があるのを知れば、希望する薬学生は多いと思います。

――アルバイトとして行っている業務内容を教えて下さい。
・患者さん来局時の受付対応
・ピッキング
・調剤監査システムを用いた監査（バーコード読み込み）
・医薬品納品時の検品
・医薬品の在庫管理（発注など）
・調剤録の裏打ち印刷
・新患アンケート記載内容のパソコン入力　　　　等



――調剤薬局アルバイトのやりがいはどこにありますか？
　薬剤師ではないので服薬指導を行うことはできませんが、患者さんと接することができますし、対物業務を通して薬局運営に関わることができます。間接的にでも地域医療に貢献できるというところにやりがいがあると思います。

――学業とのスケジュール調整はどのようにされていますか？
　新型コロナウイルスの影響でキャンパスにはほとんど行っていません。授業はほぼ終了しているので、今は調整の必要無しです。ただ、卒業試験／国家試験が近づいてきたら、勉強に集中しなければならないと思うので、いつまでアルバイトを続けられるかは、勉強の進捗状況次第ですかね。

――他のアルバイトと、調剤薬局のアルバイトを比較するとどうですか？
　どんなアルバイトでも、それぞれ身につくスキルがあり良い経験になると思います。私は4年生まで飲食店でアルバイトをしていたのですが、接客スキルが身につきました。
　しかし、調剤薬局アルバイトは薬剤師として必要な技術・知識を習得することができますので、将来への貢献度は他のアルバイトに比べて大きく勝っていると思います。

――将来の就職希望について教えて下さい。
　新卒時は、病院で働きたいと考えています。新卒でないと入ることが難しい就職先なので。
　将来的には調剤薬局で働くことも選択肢の一つに入っています。

――後輩の薬学生にメッセージをお願いします。
　大学では座って勉強することが多いです。私はそれが苦痛でした（笑）。薬局では手を動かしながら地域医療現場の実際を学ぶことができます。学生のうちから調剤薬局アルバイトで経験を積んでおくことは非常に良い経験になると思います。