病院勤務から地域のドラッグストア勤務へ

薬剤師の転職事例

2021/10/31

薬剤師の転職実態に迫るインタビュー記事シリーズ、第三弾はチェーンドラッグストアで勤務されているKさんへのインタビュー「病院勤務から地域のドラッグストア勤務へ」です。

――まず、自己紹介と、簡単な職務経歴を教えてください。
 33歳、妻と二人暮らしのKです。趣味は野球観戦で、大の阪神タイガースファンです。今は阪神が強いので、特によく観ています(残念ながら優勝は逃してしまいましたが泣)。あとはランニングも好きです。以前はフルマラソンの大会にも出場しました。完走した時の達成感が凄くて、一時期はどっぷりハマりました。

 【経歴】 
 2015年3月 薬学部卒
 2015年4月 病院(500床)薬剤部 勤務 
 2018年4月 チェーンドラッグストア 勤務
 2019年10月 同社別店舗へ異動
 2021年5月 同社別店舗へ異動、管理薬剤師として勤務

――卒業時の就職先選びのポイントを教えてください。
 大学の実務実習のときに、先輩薬剤師が最新の知識を活用して医師や患者さんと向かい合う姿を目の当たりにして、薬剤師の学術的な仕事に憧れるようになりました。最先端の抗がん剤の知識などを学び、活用できる薬剤師になりたいなと。大きな病院に勤務すれば、それができるのではないかと考えたんです。また、せっかく6年間勉強したので、それを生かせるのは病院かなと。病院以外も話は聞いたのですが、どこか頭の中では決まっていたように思います。
 実務実習では、調剤薬局の業務に魅力を感じることはできなかったです。当たり外れもあったと思いますが、僕の行った先の実務実習は、ひたすらピッキングするだけの実習だったので・・・。関わる人も事務さんと薬剤師のみで、少し狭い世界だと感じてしまいました。


――病院時代の仕事について教えてください。
 最初の2年間は調剤室勤務、その次の1年間は注射専門部隊でした。注射部隊は注射の調剤のみを行う部隊で、注射薬調剤や混注をすることが主な業務でした。

――転職を考えたきっかけを教えてください。
 病院の業務は部署ごとに完全に分けられており、注射部隊では対物業務ばかりで、患者さんと接する機会を持つことができない環境でした。その結果、「自分の仕事は患者さんにつながっているのか、医療に貢献できているのか」と感じてしまって、モチベーションが下がっていきました。もう少し病棟勤務に早く移れれば違ったと思うのですが、勤めていた病院は病棟勤務になるまで時間がかかるところだったんです。
 あとは休みが少なくてきつかった。給料も少なかった。これらはもともとわかっていたことなんですが、実際にそういう状況に置かれると、正直きつかったです。「これを何十年もやるのかぁ。。。」と感じてしまいました。

――転職先はどのように選びましたか?
 病院への転職は、自分には難しいと考えました。そうなるとドラッグか調剤か。その2つは絞らず探しました。
 具体的な探す方法は、紹介会社を利用させていただきました。最初は軽い気持ちで電話をしたのですが、そうしたら結構電話がかかってくるようになってしまって。言われるがままとんとん拍子で話が進み、1ヶ月で転職先が決まりました。今思えば少し強引な感じはあった気がします笑。まあでも、そのおかげで今の勤め先が見つかったので、感謝しています。

 
――転職先の決断のポイントは?
 調剤とドラッグストア、全部で4店舗くらい見ました。調剤薬局には実務実習のときのイメージがあったし、業務の幅が広そうなドラッグストアを第一希望としていました。
 最初は給料が良いで有名なチェーンドラッグストアを勧められ、そこにしようかなと考えていました。ほぼ決めていたんですが、「もう一件見てみないか」とエージェントさんから勧められたのが、今勤めているチェーンドラッグです。そこは人事の方の熱意が凄かったんです。他のどこよりも、「君にうちで働いてほしい!」という気持ちが強いと感じました。やはり働いて欲しいと思ってもらえるところで働きたい気持ちはありますよね。あと、細かいところでは、他の会社より休みがとりやすいというところもあって、決断しました。

――実際に転職してみて、どうでしたか?
 休み、給与は増えて、働く環境は改善しました。
もちろん、学生時代に憧れていた、最新の抗がん剤医療などには触れ合いづらくなりました。患者さんのカルテも見ることができない。でも、在宅訪問では患者さんとの距離も近いし、他職種と関わることも多い。学生時代には見えていなかったやりがいも見つけることができました。
 癌の最新治療だけが医療貢献ではない、ということがわかりました。慢性疾患の方や、一般用医薬品を買いに来る患者さんに対して、一人ひとりに向き合えればしっかり医療に貢献できる。そこは転職して視野を広げることができました。

――現在の1日のスケジュール例を教えてください。



――ドラッグストア勤務も厳しいと聞いたことがあるのですが?
 他のドラッグストアに勤めている方の話を聞くと、そういうところもあるみたいですが、自分のところではそこまできついという感じはないです。以前は薬歴残業が認められていなかった時期があったのですが、今はそれも改善されています。

――大手だと転勤する機会が多くなってしまうという話もありますが。
 もともと入社するときに、「そんなに転勤はないよ」と言われていました。また、関東のみで展開しているチェーンドラッグストアなので、そんなに遠方に行くこともないですし、あまり気にしていません。平均すると3年くらいで転勤する感じですかね。人によりますが。薬局長になると動かないです。長い方だと5年以上働いている人もいると思います。転勤先の希望は、あまり通らないと思います。聞いてはくれますけどね笑。

――ドラッグストア勤務のやりがいを教えてください。
 一般用医薬品や、衛生用品、生活必需品なども含めて、トータルで健康をサポートできるのがドラッグならではと感じています。患者さんに貢献できる武器が多いイメージですね。

――今後の目標などがあれば教えてください。
 まずは管理薬剤師として、自分の店舗を充実させたいと考えています。具体的には、処方箋枚数を増やしたり、業務フローを改善していきたい。スタッフ全体の残業が多くなってしまっているので、全体のオペレーションを見直して、残業を減らす、というのが喫緊の課題です。
 あとはサプリメントアドバイザーの資格をとりたいと考えています。資格があると、患者さんも相談しやすくなると思うので。
 10年後にどうなっていたい、とかはまだ考えられていないですね。本当はそういうのがあったほうが良いとは思うんですが、それよりも目の前のことに精一杯取り組むのでやっとなので。

――薬学生や、転職を考えている薬剤師へ、アドバイスをお願いします。
 今考えると、学生時代は視野が狭かった気がします。何社か話は聞いたのですが、もっともっと多くの人の話を聞くべきだったなと。どこか頭の中で「病院勤務」と決めてしまっていた。いろいろな条件とかを含めて、自分自身が続けて行けるか、じっくりじっくり考えて決めたほうがと良いと思います。
 まあでも、最初の就職先が全てではないです。転職することも悪くない、むしろ自分としては転職して本当に良かったと思っています。これから転職を考えている方は、是非積極的に自分に合う環境を探して転職することをお勧めします。

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