夫が転勤族、二度にわたる東京沖縄間移住に伴う薬局探し

ママ薬剤師

2022/07/05

薬剤師ママの転職事例を紹介していくインタビュー企画「薬剤師ママの転職」シリーズ、第三弾は、「夫が転勤族、二度にわたる東京沖縄間移住に伴う薬局探し。」です。

――まず、自己紹介と、簡単な職務経歴を教えて下さい。
 東京都在住、Y(女)、40代です。子供が1人いて、実家の両親と2世帯で同居しています。夫は転勤族で、今は少し離れた神奈川県にプチ単身赴任している感じです。

 大学を卒業して調剤薬局に就職しましたが、当時投薬をしていて、
「私はこの患者さんの病気について何も詳しく知らないな。薬のことしかわからない。。。」
と感じたんです。もっと病態などの知識を深めたいと思い、大学院に進んで臨床薬学を専攻することにしました。

 修士課程修了後は、実習先でもあった300床くらいの病院に6年勤務しました。結婚を機に退職したのですが、6年間の中で病棟にあがることはできませんでした。当時すでに「薬剤師を病棟に」という流れはあったのですが、勤めていた病院にはまだその勢いが少なかったんだと思います。

 結婚後、夫の仕事の都合で沖縄に移住することになりました。沖縄の調剤薬局で6年勤めた後、再度転勤になり東京へ。そして現在に至ります。今勤めている東京の調剤薬局にきてからは1年半が経ちました。


――沖縄への転職活動について教えてください。
 転職が決まって、向こうに住み始めてから、就職活動をはじめました。沖縄は薬剤師数が少ないため、引く手数多です。まったく就職先で困らなかったですね。ハローワークにいって、すぐに就職先みつけることができました。

 6年間勤めましたが、その間も常に募集していたので、薬剤師数は常時足りていない地域なんだと思います。あと、知人から聞いたことがあるのですが、今回のような地方への転職の場合、転職斡旋の会社から採用する薬局に対して、「移住の手数料」とかで割高の料金をとっていることがあるらしいです。そういうこともあるので、沖縄の薬剤師数を考えると、行ってから探すという順番で良いんじゃないかと思います。すぐ見つかると思いますよ。


――参考までに、実際に沖縄は全国で一番少ないようです。

 やはりそうですか。知り合いのところでも「少しでもいいから、すぐに働いてほしい!」と言っている薬局がありましたから。


――病院から調剤薬局へ。それも知らない沖縄の地。不安などは感じなかったですか?
 まったく無いですね。調剤薬局の勤務経験はあったし、大学院生のときに調剤薬局でアルバイトもしていたので、調剤薬局勤務の内容についてはイメージが湧いていました。移住についても特に心配しなかったですね(笑)。


――その後、沖縄から再度東京に移るわけですが、その時の転職活動について教えてください。
 とても大変でした。この時まで就職で困ったことはなかったんですけどね。ハローワークに行っても求人数が少なくて、条件に合う薬局がありませんでした。この時ちょうど子供が小さい頃だったので、時間的な制限があったのもあるのですが、「薬剤師が溢れてきているという話は本当だったんだ」と感じてしまいましたね。それで紹介会社を利用させていただきました。紹介していただいた薬局を3件まわったけど決まらず、4件目で今の勤務先と出会って就職となりました。

 紹介会社の方からも、「東京は薬剤師が溢れているので、難しいですよ」と言われていました。ただ、実際に薬局をあたってみると、どこも人手が足りていないことには間違いないようでした(条件が合わずになかなか決まりませんでしたが)。今いる薬局についても、この1年半、ずっと募集していますし、情報と実情にズレがあるように感じますね。人手が足りていない薬局もたくさんあるけど、それを知る術がないんでしょうね。


――SHAKEは、全国の薬局とマッチングができます。知っていたら使っていましたか?
 そうですね。正直、紹介手数料がかかるということは知っていたので、紹介会社の利用はできるだけ避けたいとは思っていました。SHAKEのようなものがあるのを知っていたら、とりあえず使ってみようかなと思ったかな。それでもダメなら、紹介会社に頼むかもしれませんけどね。

――勤務シフトを教えて下さい。
 平日は週4日働いています。2日は半日、別の2日は通しです。あと、隔週で土曜日半日勤務も行っております。


――沖縄の薬局と東京の薬局で、違いなどを感じますか?
 特に地域による差は無いと思います。薬局は、どういった医療機関の処方箋が多いか、による業務の差はありますけど、地域差というのは少ないんじゃないですかね。


――子育てにおいて、ご家族の支援状況はどの程度ありますか?
 両親には、とても助けてもらっています。まだ子供は幼稚園生なので、私が仕事をしている日は実家の母に面倒を見てもらっています。今の薬局は、丸一日勤務すると終業が19時〜19時半くらい。週2日はその時間まで働いています。それができるのは両親のおかげですね。


――今後のキャリアプランを教えて下さい。ご主人が転勤になった時の対応も含めて。
 子供が成長してきたら、正社員で働けたらと思います。ただ、それまでは、夫の転勤がどうなるか次第ですね。次の転勤がいつかわからないので、その時になってみないとわからないです。単身赴任してもらうか、家族全員で移住するか。そうなるとまた転職ですね。まあどこに行っても働き口があるのは、薬剤師の強みですよね。遅くとも子供が中学生になっていれば、単身赴任になると思います。


――これから見知らぬ場所への転職を考えている薬剤師さんへ、アドバイスをお願いします。
 私の場合、転職を自分で決意したというわけではなく、夫の転勤が理由なので、決断の部分でのアドバイスは難しいです。もし皆さんが転職すると決めたら、まずは自分の足で薬局を探してみるのがいいと思います。あとは、地域の良さはどこにでもあるので、そこでの生活を楽しむことも大事ですかね。

質問やご意見はこちらまで。
→info@shake-pharmacist.com

この記事の関連記事

人気記事ランキング

夫が転勤族、二度にわたる東京沖縄間移住に伴う薬局探し

薬剤師ママの転職事例を紹介していくインタビュー企画「薬剤師マ…

【連載】薬学生の薬局アルバイト日誌⑤:調剤薬局アルバイトでの失敗事例集①

こんにちは、りゅうです。今回は自分がアルバイトしていく中で失…

薬局掲載料無料期間延長決定!

いつもSHAKEをご利用いただき誠に有難う御座います。 こ…

【連載】薬学生の薬局アルバイト日誌④:学業とアルバイトの両立は難しい!?

こんにちは、りゅうです。今回は学校生活との両立や、アルバイト…

病院勤務から地域のドラッグストア勤務へ

薬剤師の転職実態に迫るインタビュー記事シリーズ、第三弾はチェ…

【連載】薬学生の薬局アルバイト日誌③:難関!お会計業務と電子お薬手帳紹介!!

こんにちは、りゅうです。今回は、お会計や電子お薬手帳の説明な…

【連載】薬学生の薬局アルバイト日誌②:薬局アルバイト初勤務報告!

こんにちは、りゅうです。今回は、薬局アルバイトの初勤務の報告…

【連載】薬学生の薬局アルバイト日誌①:自己紹介とアルバイトを始めたきっかけ

 初めまして、りゅうです。SHAKEへの登録がきっかけで…

システムアップデート情報:2021年9月

いつもSHAKEをご利用いただき誠に有難う御座います。 下…

家庭と仕事両立の奮闘記!病院薬剤師〜出産・育児〜調剤薬局開業まで

ママ薬剤師の転職事例を紹介していくインタビュー企画、第二弾は…

人気記事ランキング