未経験ママ薬剤師の就職

ママ薬剤師

2021/05/26

薬剤師ママの転職事例を紹介していくインタビュー企画「薬剤師ママの転職」シリーズ、第一弾は「未経験ママ薬剤師の就職」です。

――まず、自己紹介と、簡単な職務経歴を教えて下さい。
東京都在住、S(女)30代です。子供が2人います。
大学を卒業後、CROとして3年間働き、結婚と妊娠を機に退職しました。7年間専業主婦をやっておりましたが、育児がひと段落ついたので調剤薬局への就職を考え、今働いている地域密着型の調剤薬局に就職しました。

――育児のひと段落とは、具体的にどういったタイミングになるのでしょうか?
下の子が幼稚園に入るタイミングで、日中の時間が空くようになります。そうなったときに、「そろそろかな」と、就職を考えました。

――なぜ、調剤薬局勤務を選んだのですか?
もともと調剤薬局で働くことに興味をもっていました。母が調剤薬局で働いていたことも影響したのか、いつの間にか自分が子育てしながら調剤薬局で働く姿をイメージしていましたね。
また、昼過ぎまでの就業時間、家から近い、という条件をクリアする就職先は調剤薬局だけでした。

――調剤薬局未経験で、不安はありませんでしたか?
もちろん不安だらけでした。私はまだ薬学部が4年制のときに卒業しているので、実務実習の記憶も薄くて。。。残っている実習の記憶といえば、Vマス分包機がうまくできずトラウマになったことくらいでした(笑)。
逆に、わからないことだらけだったので、当たって砕けろの精神で現場に飛び込めたのもあります。勢いも大切ですよね。

――どのように就職先を探しましたか?
紹介会社を利用しました。それ以外の方法は思いつきませんでした。

――就職先を探す上で、重視した点を教えて下さい。
1番は、子育てに理解があるかどうかです。
具体的には、まず緊急の休み対応が可能かどうか。「子供が発熱したので休む」となったときにちゃんと休ませてもらえるか。今いる薬局は家族経営で、休みがでたら役員の方々が穴を埋めてくださいます。小規模の会社の方が、経営陣が近くにいるので対応していただきやすいのかもしれません。まあ私はこの会社しか知らないですけど(笑)。ちなみに、面接のときに「子育てにはご家族の協力が必要ですからね」と言われた薬局はやめておきました(笑)。

あとは長期休暇取得が可能かどうか。子供が夏休みの期間、約1ヶ月休ませてもらったこともありました。

紹介会社のエージェントからは、「同世代ママが在籍している薬局のほうが、理解があって良い」と勧められたのですが、それよりも子育て経験のある年配層が在籍している薬局の方が、過去の経験から理解があるだろうし、他に休む人がいないほうが対応もしていただきやすいのではないか、と自分で考えました。

また、家からの距離は重要でした。近ければ近いほど、(子供のことで)何かあったときにすぐに対応できるので。自転車で行けるほど近く、かつ電車でも通勤可能な場所を探しました。雨の日の自転車は大変なので。

――現在の勤務シフトを教えて下さい。
平日週2で9時〜13時の勤務と、月1回の土曜日勤務です。夫の扶養の範囲内で働いております。

――子育てにおいて、ご家族の支援状況はどの程度ありますか?
土曜日に主人がいる程度で、基本的に支援はありません。

――子育てとの両立で、苦労した点はありますか?
子供の行事と出勤日が重なることがあるので、スケジュール調整には苦労しました。夫、学校、仕事、自分のスケジュールをすべて把握して調整するというのは大変でした。

――これからのキャリアプランを教えて下さい。
数年後には午前の勤務を増やしていけたらと思っています。その後は状況をみて考えていこうと思っています。

――結婚、出産を控えている若い薬剤師の方々へ、メッセージをお願いします。
子育てと仕事の両立は難しいです。今でも手探りです。

子育てにおいてお伝えしたいことは、民間学童についてです。送迎してくれるし、お弁当もだしてくれます。少し値段は高くなりますが、助かり度合いも大きいので非常にお勧めです。上のこと下の子がセットだったから見てもらえた、というのもあると思います。そこは要相談になると思います。

あと、未経験の方が就職を考えている場合は、少しずつ勉強をしておくとよいと思います。私は就職前に勉強せず、現場にでてから勉強しました。勤務が終わると子育てタイムに戻るのですが、その合間をみて勉強しなければならず、とても苦労しました。「今日の治療薬」を読んでおくとか、eラーニングをやっておくとか、なんでもいいのでやっておくと違うと思います。その観点から言うと、未経験者を育てる薬局かどうか、というところも、薬局選びでは重要だと思います。私が今の薬局に決めた理由の1つに、面接時に社長の奥様(薬剤師)から「未経験でも大丈夫!教えますから!」と力強く言っていただいたことがあります。小さい規模の薬局だと、大手に比べてカリキュラムとかは無かったりしますから、面接などで確認しておくと良いと思います。

この記事の関連記事

人気記事ランキング

夫が転勤族、二度にわたる東京沖縄間移住に伴う薬局探し

薬剤師ママの転職事例を紹介していくインタビュー企画「薬剤師マ…

【連載】薬学生の薬局アルバイト日誌⑤:調剤薬局アルバイトでの失敗事例集①

こんにちは、りゅうです。今回は自分がアルバイトしていく中で失…

薬局掲載料無料期間延長決定!

いつもSHAKEをご利用いただき誠に有難う御座います。 こ…

【連載】薬学生の薬局アルバイト日誌④:学業とアルバイトの両立は難しい!?

こんにちは、りゅうです。今回は学校生活との両立や、アルバイト…

病院勤務から地域のドラッグストア勤務へ

薬剤師の転職実態に迫るインタビュー記事シリーズ、第三弾はチェ…

【連載】薬学生の薬局アルバイト日誌③:難関!お会計業務と電子お薬手帳紹介!!

こんにちは、りゅうです。今回は、お会計や電子お薬手帳の説明な…

【連載】薬学生の薬局アルバイト日誌②:薬局アルバイト初勤務報告!

こんにちは、りゅうです。今回は、薬局アルバイトの初勤務の報告…

【連載】薬学生の薬局アルバイト日誌①:自己紹介とアルバイトを始めたきっかけ

 初めまして、りゅうです。SHAKEへの登録がきっかけで…

システムアップデート情報:2021年9月

いつもSHAKEをご利用いただき誠に有難う御座います。 下…

家庭と仕事両立の奮闘記!病院薬剤師〜出産・育児〜調剤薬局開業まで

ママ薬剤師の転職事例を紹介していくインタビュー企画、第二弾は…

人気記事ランキング